F1中国GPが今週末、2019年以来5年ぶりに開催される。今回の中国GPはスプリントフォーマットで行なわれるが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はこれが賢明な選択ではなかったと考えている。
上海国際サーキットを舞台に開催されてきた中国GPは、新型コロナウイルスのパンデミックがきっかけとなり、近年はカレンダーに含まれない状況が続いた。しかし今年は、2019年以来実に5年ぶりに開催されることとなった。
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この5年間の間にF1マシンは大きく変貌を遂げており、サーキットもF1開催に向けて路面などを改修……データがほとんど無い中、どんなパフォーマンスが発揮されるか未知数な状況に直面しており、週末に向けた準備が難しいモノになっている。
チームをさらに悩ませているのが、中国GPがスプリントフォーマットで開催されることだ。情報の少ない状況にもかかわらず、フリー走行はFP1の60分間だけなのだ。
それだけにF1側が中国GPでスプリントレースを行なうことにした決定を、現王者のフェルスタッペンは歓迎していない様子だ。彼は皮肉を効かせつつ、次のように語った。
「ああ、そうするのはとても賢明なことだね」
「僕はこういうのは良くないと思うよ。こうして長い間このコースからは離れていたんだからね。何が起こるか、決して分からないんだ。だから通常のレースウィークにしたほうが良かっただろうと思っている」
「その一方で、それがちょっとしたスパイスにはなるかもしれないし、それが彼らの望んでいることかもね。だけどドライビングとこのスポーツのパフォーマンスの観点から見ると、そうする(スプリントフォーマットで行なう)のは賢明じゃないと思う」
「どんな結果になるか見てみよう。あそこで走るのはかなり好きだから、できるだけ順調に走れることを期待しているし、マシンの調整があまり必要ないことを願っている」
なおスプリントフォーマット自体も、2024年は少し変更がある。スプリントシュートアウト(スプリント用の予選)が初日金曜日に行なわれ、2日目の土曜日はまずスプリントを行ない、そして予選の順で進んでいく。
なおスプリントシュートアウトからスプリントまでは一旦パルクフェルメ下に置かれることになるため、マシンのセッティング変更が許されない。しかしスプリント終了後は一旦パルクフェルメが解除され、予選までの間にセッティング変更を行なうことが許される(予選から決勝までは再びパルクフェルメ下に置かれるためセッティング変更不可)。昨年までの段階では、金曜日に設定されていた決勝用予選以降は一切セッティングの変更が許されていなかったため、各チームやドライバーから不満が噴出。今年からはそれに対処する形で、フォーマットに変更が加えられた格好だ。
しかしながらスプリントフォーマットではフリー走行が1回のみという制限はまだ残る。カルロス・サインツJr.(フェラーリ)は、長いブランクのある中国GPでそんなリスクを冒すのは、良い選択ではないと語った。
「中国はサーキットとしては素晴らしい場所だと思うし、皆が好きな場所のひとつだと思うよ」
サインツJr.はそう語る。
「素晴らしいレーストラックだし、オーバーテイクのチャンスも十分にあるコースだ。だからスプリントを行なうのは理に適っている」
「でも同時に、リスクが大きすぎるというのも、僕らがFIAとF1側にドライバーズブリーフィングで言ったことでもある」
「僕らは今のクルマで初めてこのコースに行き、1時間のプラクティスだけで(スプリントシュートアウトに)挑むことになる。現行のレギュレーションやプランク摩耗、バンプ(凹凸)がマシンをどれだけトリッキーにさせるか、そんなことを考えると、僕は4~5年ぶりのサーキットでスプリントをやるのは良い選択ではないと思うんだ」
「自宅で観戦する皆にとってはエキサイティングなことかもしれないけど、エンジニアやドライバーにとっては、リスクを冒さずに通常のレースウィークとすべきだったと思う」
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あと黄砂の影響も気になるね。